serand park

人間について真面目に考えてみるブログです。

オリンピック開催について思うこと

 外では3密を避けつつマスクを付ける。屋内に入るときはしっかりと手洗いうがい。週末は極力外出を控える。とてもシンプルで、実践しやすいコロナ対策だ。


 もっと徹底している人なんかもいて、たとえば私のよく使う勉強カフェでは、スタッフが定期的にデスク等をアルコール消毒するのはおかしなことではないが、とある利用客は自前のスプレーを持ち込んで、満遍なくアルコールをシュッシュッシュッシュッ・・・・・それが4,5回程度の吹きかけで、最後はペーパーで拭き上げて仕上げるなら、私も「おっ、やってるなぁ」と感心できたのですが、駅近6階にあるこの窓の開けはなされた室内、静かに流れる心地よい音楽に、ときおり街ゆく人々の喧騒が紛れ込むが、それでもなおしんと静まり返っているように、あるいは沈黙の比重がまだ大きいように感じられる室内で、延々とアルコールの霧吹きが響き渡るのでした。


 5分以上はやっていたと思います(笑)これにはさすがに異様さを感じてしまいますが、神経質なってしまう気持ちはよくわかりますし、冒頭くらいのお約束なら私も協力したいところです。
 しかし実のところ、私個人としては、日常生活が変わりなく続けられ、さっさと集団免疫が出来上がればいいというのが率直な思いでして、もちろんその過程で犠牲になる人は数知れないでしょうし、健康に恵まれた肉体を持っているからこその呑気な考えでもあり、何人も集団のために犠牲になってはならないという現代倫理に反します。そしてまた、なによりも自分の大事な人が犠牲になるのは嫌だという思いがもちろんあるものですから、あまり大きな声では言えませんし、繰り返しますが、冒頭程度のことなら協力したいと思うのです。
 ただ、今後のことを思うと、気が進まないという気持ちがわずかならにも芽生えてくるのも否定できません。というのは、この努力が、単なる徒労に終わってしまう可能性と常に隣りあわせだと思えてならないからです。
 そしてその一番の山場は来年の東京オリンピックにあると私は考えます。

 

 来年の夏、世界の感染者数がどれくらいになっているのか、1000万はもう確実でしょう。ここまでいとも簡単に倍々ゲームになってきた訳ですから、1億だって現実的な数字に思えます。仮に、来年の夏には感染の増加が抑制されている、という最も非現実的で、最もお花畑な希望的観測に賭けるのも悪いことではないでしょう。今にはじまったことではないが、専門家の意見がことごとく的外れだったという現実から目を逸らし、彼らの予測は妄信するけど、根拠なき希望的観測は信じないというのでは筋が通りません。

 

 ところがこの希望的観測さえ私にはまったく希望的に思えません。もはや、目下の現状にありながら、来年のオリンピック開催が決まっている、その時点でもう私は絶望しか感じないのです。すでに述べましたとおり、私の根本的な考えは、「野放し」でありますから、別に観客を招き入れて開催したって構わないのです。しかしながら、国民の大多数が「野放し」を否定する以上、私も協力しなければなりませんし、努力するべきなのです。

 努力する以上は、結果を出したいものです。

 

 努力の末に一足早く日本でコロナ禍が収まった。いいことです。こんなにいいことはありません。それなのに来年、ともすると何万という人が世界から押し寄せてくるのです。そんなまさか、と思わずにはいられませんが、この中から、コロナ陽性者を選別して、無害な人だけを入国させる。口では簡単に言えますけど、とても簡単な任務とは思えません。
 具体的にどうやって陽性者の入国を防ぐのか、それは現実的な計画なのか、必要な人員はどれくらいで、足りているのか足りていないのか、私が情弱なのでしょうか・・・。もしどこかにそうした公式の文書があれば教えていただきたいです。

 そもそも、オリンピック期間における水際対策の責任の所在はどこにあるのか、IOCなのか、政府なのか、既に実施されている対策や既存の法的枠組みで事足りるものなのか。海外客は無制限に、自由に入り口までやってくることができるのか?それとも、パスポートと一緒に向こうのお国様に個々人に対して抗体の有無や陰性証明書なるものまで発行してもらう必要があるのか、それが無理なら、やっぱり何万という人を隔離できる施設を滑走路の傍らに建設して、検査結果が出るまで待機してもらうのか・・・・

 さっぱりわかりません。


 3密回避の努力が虚しく感じられます・・・あぁ私のモチベーションよ・・・

 

 
 蛇足ですが、夜はセックス三昧のオリンピックですから、やっぱり夜の3密も禁じるべきなんですかね?

 

 

還流

還流

 

 小説を出版いたしました。無料キャンペーン中です。自粛に暇つぶしにぜひ!